人間が折り重なって爆発した

人間が折り重なって爆発することはよく知られています。

エヴァンゲリオンについて思うこと

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を見た。

感想というか、読解としては下記のブログが基本的に正解を言っていると思うので、私が言えることは少ない。

saize-lw.hatenablog.com

私はここ一ヶ月でエヴァシリーズ全体を初めて履修したので、特に25年とかそういう感慨はなく、ただの続きもの・リメイクとして新劇場版を見た気がする。

だからみなさんのように長年の思い入れはないし、10代前半でエヴァに直撃したわけでもない。私は30過ぎてエヴァを初めて見た男である。実は貞本義行の漫画版はまだ読んでいない。だから、一部解釈が違っていたりする部分もあるかと思う。

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ヴ日記2

二週間に一回くらいブログ書こうと思ったら前回から一ヶ月以上空いた。何もかも終わりだ。

・「日本海軍地中海遠征記」

片岡覚太郎という主計官(主計中尉)が第一次世界大戦におて地中海に駆逐艦「松」に乗って遠征した時の日記。第一次世界大戦のしかも青島ではなく地中海へ戦闘の記録なので、普通に手に入る記録だとかなり珍しい部類なのだと思う。任務としてはイギリス・フランスの求めに応じて地中海において物資や兵員の輸送船の護送を請け負うというもの。ドイツの潜水艦が輸送船を襲うので、「松」はもう一隻の駆逐艦とともに一隻の輸送船を護送するというスタイルで何度も任務をこなす。潜水艦の潜望鏡や航跡を見つけたら近づいて潜水艦が進むであろう場所に爆雷を投下していく。もちろん逆に潜水艦に魚雷を撃ち込まれて相棒の駆逐艦「榊」は沈み戦死者も多く出る。魚雷を撃ち込まれて沈みそうになる輸送船から乗員を救助したり、その最中にさらに魚雷をやってきて、みなが悲鳴を上げるところは個人的にはかなり引き込まれた。潜水艦と輸送船が十分に離れていてしかも魚雷が目に見えるスピードなので、それは十分に人間に認知できる死の恐怖である。例えば、一昨年くらいにあった大阪の駅ビルからの飛び降り自殺の動画で、撮影者や周りの人間が悲鳴を上げてもなお、その自殺者は空中にあったことを思い出す。救助中の船は動けないし、人々は骨折するのも構わず輸送船から次々に駆逐艦に飛び降りようとする。魚雷は救助する駆逐艦を狙ったものだったが微妙にそれて輸送船に命中、輸送船からクレーン?で釣ってあった乗員を乗せたボートが吹き飛んで、死体が駆逐艦の甲板に落ちてくる。人間が認知できるが、対処できない悲惨の速度。凄惨な話はあるものの、多くは寄港した港で観光する話などが多い。パリやエジプト、その他地中海沿岸をいろいろと見て回る。観光するとひたすら絵葉書を買う。海がシケて横揺れがひどく飯が炊けなかったり、部屋が水浸しになって机の上で寝たりとか、いろいろエピソードがある。風向きや運転の仕方で甲板上の降灰がひどかったりとか。スコールが降ると石鹸を持って甲板に飛び出す。地中海へ向かう途中でロシア革命が起こる等。戦前の日記なんかでよく出るがナポレオンの話とか。偉大な人物としてムハンマド・アリーの話なんかも出てくるのは面白い。駆逐艦は30ノットくらい出せるのだが、輸送船がトロくてやきもきするみたいな描写はところどころ出てくる。任務中はひたすらジグザグに航行する。巻末の解説あとがきに「今のマルタ島にどうしてこんなに蒙古斑の赤ちゃんがいるのか不思議だったんだが、きっと日本の艦隊が根拠地にしてたからですね」みたいな話があるのは笑ってしまう。(もちろん本書の日記内にそうした内容は存在しない)

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ヴ日記

・「神の子どもたちはみな踊る」を読んだ。

どれも良かったが、最後の話が良かったですね。阪神大震災に関連した短篇集ということもあるのだろうが、初期の村上春樹の短編とはまた違ったものを書いているように思う。面白さ優先みたいなセンテンスも少ない。内容は面白い。

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秘封風アルバム『北海道調査~Traces of Utopian Civilisation』のストーリー日本語訳

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フランス人・Aka Kyuketsuki氏による秘封風アルバム『北海道調査~Traces of Utopian Civilisation』という素晴らしい東方二次創作作品がある。

https://akakyu.bandcamp.com/album/traces-of-utopian-civilisation

東方Project好きにしか伝わらない話ではあるが、ツイッターや同人誌では何度かその楽曲の素晴らしさを紹介してきた。この作品は東方風といったジャンルに属するもので、東方風とは東方projectっぽいオリジナル楽曲のことである。「北海道調査」はその中でも特に秘封CDに寄せた作品で、再現度と曲のクオリティが凄まじい。

さて、実はこのアルバムには秘封CDの原作と同じようにきちんとした背景ストーリーが付いている。ストーリーは氏がアップしているYoutubeの各楽曲で読めるのだが、全て英語である。


[Touhou-Style Composition] ToUC Track 1 : The Theorists' Interpretation of "Fantasia"

(一曲目「The Theorists' Interpretation of "Fantasia"」より始まる一連の動画の概要欄にそのストーリーが載っている。)

そこで、今回はそのストーリーとあとがきの全文を日本語に翻訳*1したのでご紹介する。(Aka Kyuketsuki氏ご本人には了承を頂いています。)

BandcampやYoutubeで聴きながら読んで頂けると嬉しい。

 (アルバム全体の曲だけを聴くならBandcampの方が便利だろう。ただし、最後の隠しトラックをウェブ上で聴けるのはYoutubeのみである。Bandcampから無料ダウンロードすれば隠しトラックも聴くことができる)

1曲ごとに英文→日本語訳の順番でご紹介する。

*1:基本的にDeepL翻訳に流し込んだものを私が手直しし、ますますお氏(@SuperMasuo64DS)に修正して頂いた。

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同人誌を出します

東方同人小説を出します。

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あらすじは以下。

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日時:11月11日(日)12:00~16:00

開催イベント:科学世紀のカフェテラス

開催場所:京都市勧業館みやこめっせ

スペース:鳥-36「柊が丘」

 

出ます!!!!!!!!!!!!!!

人がいっぱい!!!!!!!!!!!!!!!!!

精子を念写する人

以前、以下の記事で明治の念写事件を紹介した。

脳から京大光線を放つ人 - 人間が折り重なって爆発した

この記事で参考にした「千里眼事件―科学とオカルトの明治日本」に福良竹亭という新聞記者の話が載っている。それについて少し書きます。

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