噓の街裏ぴんくを書きました
これは何?:
街裏ぴんくっぽい漫談の原稿。街裏ぴんくの二次創作。およびそれに対する考察。
序論:
街裏ぴんくという芸人がいる。大変面白い漫談をする。漫談は氏のYoutubeチャンネルから見ることが出来る。
先日、街裏ぴんくの話をしようと思って友人と会ったのだが、結局別の話題を優先してしまい、街裏ぴんくのことは話せずに終わってしまった。その所為か自分の中で街裏ぴんくに対するモヤモヤが募り、しばらくの間ずっと街裏ぴんくのことを考えてしまって、最終的に夢の中に街裏ぴんくが出てきて新ネタを披露してくれた。これは嘘とか盛ってるとかでなく、本当の話である。以下に記すのはその新ネタの漫談を書き起こしたものである。多少読めるように脚色はしたが、大筋はほぼ同じだ。
本文:
この前ね、京都の蟹薬師通りってところ歩いてたんですよ。蛸薬師じゃなくて、蟹薬師通りね。そういう通りがあるんですよ。そこ歩いてたらね、前からスーッとスキンヘッドの人が歩いてきたんですよ。なんか見覚えある人やな~と思ったんですけど、思い出せなくてね、あれ~知り合いの人かな~とか思ってたんですけど、普通スキンヘッドの人やったら覚えてるもんやないですか? でも全然思い出せんくてですね。そいで、ジーッとその人のこと見てたら、なんか歩き方が変やなってことに気づいたんですよ。なんていうか、地に足がぎりぎりついてない感じ、すごいスーッと滑ってる感じなんですよ。足は前後に動かしてるんやけど、着地してる感じがないんやね。エーッ!て思って、何これ?って思って、それでずっと観察してたらスキンヘッドの頭のオデコの上あたりにね、「H」って書いてあるのに気づいたんですよ。スキンヘッドの頭に、アルファベットの「H」って、太い黒マジックで書いたみたいなのがね。そうなんです、その人ね、ヘリポートやったんですよ!スキンヘッドのヘリポートが向こうからスーッって歩いてきてたわけですよ。
そしたら不意にね、バタバタバタバタッて空から音がしてね。フッと見上げたら、そうなんです、ヘリがね、ヘリコプターがね、下りてきたんですよ。それでスキンヘッドのヘリポートの上にね、スーッと下りてきてピタッと着陸したんですよ。
いや、変なこと言ってるのは分かってますよ。嘘やって思うでしょ。俺も正直そう思う。でも本当なんやもん。ヘリがバタバタって下りてきて着陸したんやもん。
それでヘリの回転してる羽がだんだんゆっくりになって、止まるんですよ。それでヘリの扉がバタッと開いてね、中から白いスーツ着た人が出てきてね。それがね、ブラッドピットやったんです。白いスーツに白い帽子かぶってね、はだけた胸元にシルバーのネックレス提げてね、サングラスかけたブラッドピットがね、ヘリが出てきてね、それでね「バナナのナス、バナナス」って言ったんですよ。「バナナのナス、バナナス」ってね。そしたらヘリポートにいた出迎えの一行がね、ワーッと拍手したんです…………俺は、あ~これはしょうもないな~って、しょうもないやつやな~って思ったんですよ。俺が芸人やってのがあるかもしれません。でも、ブラッドピットがスキンヘッドのヘリポートに下りてきて話す第一声が「バナナのナス、バナナス」なのは、アカン。周りにいるワーって囃し立てる人たちも大概ですよ。そりゃブラッドピットがハリウッドの大物俳優で、世界的なセレブなんは分かります。でも、あれは良くないなあ~。周りの人もそうやっておだてるのは良くないですよ。そういう環境に置かれたブラッドピットもかわいそうっていうか。こんなこと言う俺は何様やねんて話ですけど。
そんな風に思ってたらね、俺の気持ちが伝わったんでしょうね。そのスキンヘッドの人がね、頭がヘリポートになってる人が、こっち見て、うんうんって頷いたんですよ、「わかるよ、お前の気持ち」みたいな感じでね。完全に気持ち通じ合ったんですよ、スキンヘッドのヘリポートの人と。
でも、そしたらね、その人、頷いたらね、頭の上がヘリポートやから、傾くわけですよ、ヘリポートが。ヘリコプターとか、ブラッドピットとか、取り巻きの人がね、ウワーって叫び声上げながらヘリポートの上をツーッと滑っていったんです。映画でいったら「タイタニック」で船がメチャクチャ傾いて、人とか荷物が甲板の上をズザーッて滑っていくみたいなね、あんな感じで、ブラッドピットがスキンヘッドの上をバーッと滑って行って、そしてヘリポートの鼻の先から滑り台みたいにツルンッて飛んだんですよ。その瞬間ね、僕、気づいたんですよ。スキンヘッドのヘリポートの人、スキンヘッドやから気づかんかったけど、その人、ひろゆきやったんですよ。ヘリポートじゃなかったんです、「H」ってひろゆきの「H」やったんですよ。(了)
考察:
街裏ぴんくの漫談にはある程度パターンや特徴が存在する。
- 具体的な架空の地名や建物が出てくる。地名の漢字を説明したりもする
- 街裏ぴんくがその場所を訪れる
- その空間では独特のBGMが流れている
- 漫談内で語られる街裏ぴんくが、別の登場人物に対し反感を持ったり、芸人特有の感性で判断したりする。
- 「変やったら言ってくださいね」「こっからは完全に比喩表現になります」「いや、本当なんですよ」等の観客へ確認や前振りとなる台詞がある。
このあたりだろうか。最後のはパターンか?と言われるとよく分からんが。上の特徴をある程度踏まえて、俺の夢の中でも街裏ぴんくは新ネタを披露してくれた。
ちなみになぜひろゆきが出てきたかというと、氏の漫談ではないシリーズに「はげゆき」「あおゆき」というシリーズがあるからである。
個人的に漫談ではない動画はあんまり面白くないと思うが、この辺りのシリーズは(漫談には及ばないものの)割と面白い。
漫談でいえば、好きなのは「ホイップクリーム2020」「石川啄木」「ジフ・アレン」「Gimon STAY」「ワンチャン」あたりだろうか。まぁ漫談はだいたいどれも凄く面白い。
以上。